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Channel: 対戦相手皆無!ボードゲームレビュー
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オルレアン:細かいルールについて

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オルレアンを久しぶりにプレイしたのですが、思ったよりも間違いやすいルールが多く、作者からFAQも出されているため、ここに間違ってしまいそうなルールについて記載しておきます。

(前提として、公式の修正ルールは適用済みです)

キャラクタータイルについて
・袋からタイルを引くとき、上限までひかなくてもよい。その場合、引かなかった枚数分だけ、配置済みのキャラクタータイルを「市場」へ移動できる。※直接再配置できるわけではないので注意
・初期で持っているキャラクタータイルは、いかなる場合でも取り除かれない。ペストの流行で引いた場合は、イベント自体を回避できる。共益事業ボードには配置できない。


アクションについて

・キャラクタータイルは有限。枯渇している場合、そのアクションは実行できない
・アクションで得られる歯車や資源はボーナス扱いの為、枯渇していてもアクションは実行できる(作者の公式回答)
・マップの移動の際は、資源が取られてしまって得られない道でも移動することが出来る。
・アクションの実行は、スタートプレイヤーから1アクションずつ時計回りに実行する。

支払いについて
・税金等の支払いができない場合、以下のもので代用して支払う。

- ギルドホール 1つ (すでに建てられた、もしくはストックから1つ)
- キャラクター 1枚 (バッグからランダムで1枚引きます。プレイヤーカラー付きだった場合、バッグに戻して引き直します)
- 発展ポイント 1点 (発展トラック上のマーカーを左に1マス移動させます。ただし、マーカーはコインのマスの上に置くことはできませんし、通り過ぎることもできません)
- 商品タイル 1枚
- 場所タイル 1枚
- 技術タイル 1枚

・代用して支払われたトークン類は、ゲームから除外される。

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このあたりのルールは、初回のプレイでは間違ってしまいそうなところです。オルレアン自体、ルールの骨子はシンプルです。しかしバランス調整が入ったり、分かりづらいルールがあったりと「優等生」ではないな。というのが感想です。




キングドミノ

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ドミノを現代的にアレンジ!ファミリーで楽しめるタイル配置ゲームに仕上げて、ドイツ年間ゲーム大賞を狙え!





---キングドミノ---

ルールを覚えるのに必要な時間:5分
1ゲームの時間:15-20分
評価:☆☆☆



テンデイズゲームズさんより日本語版も発売された本作。ドミノを下敷きにしながら非常に手軽で、15-20分ほどのゲーム時間に収まるようになっています。(まあ、ドミノもチキンフットやメキシカントレインは手軽なんですが。特にW6)



軽いゲームであるだけに非常に素直で、タイル配置部分にひねりはありません。二つある絵柄のうち、どちらかが合うようにつなげましょう、というだけです。

ただ、手番順の決め方に一ひねりあって・・・

場には、毎ラウンド人数分のタイルが並びます。

傾向として、上のタイルの価値が低く、下のタイルが良いタイルとなっています。



取りたいタイルを選ぶのですが、上のタイルを選ぶと、次のラウンドの手番が早く、下のタイルを選ぶと手番が遅くなります。

次のタイルも見ながら選ばなくてはいけないため、悩ましくなっているんですね。

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またヴァリアントとして、

・5×5の王国をすき間なく作れたら5点
・王国の真ん中にお城がきたら10点

というものがあるので、大人だけでプレイするならいきなり入れてしまいましょう。
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総じて、ゲーマーが本気でプレイする感じではないものの、フィラーゲームとして、ファミリーゲームとして広く受け入れられるゲームに仕上がっていますね。はたしてSDJは取れるのか?結果が楽しみです。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

キングドミノ 日本語版
価格:4688円(税込、送料別) (2017/6/9時点)


フッチカート(FUJI FLUSH)

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日本語版のタイトルは「フッチカート」なんですが、ここはぜひ、「フジ・フラッシュ」で出していただきたかったところですね。内容はノンテーマのゴーアウト系ですよ



---フッチカート---

ルールを覚えるのに必要な時間:5分
1ゲームの時間:15-20分
評価:☆☆




緑のパッケージからわかるとおり、フリードマン・フリーゼのカードゲーム小品です。他の作品の御多分に漏れず、こいつもさっそく日本語版となって登場しました。ちなみに言語依存はありませんww



内容はちょっと不思議な感覚のゴーアウト系。一枚ずつカードを自分の前に出していくんですが、自分より後に強いカードを出されると出していたカードを捨て札にし、山札から新たなカードを引きます。 つまり、負けていると手札が減りません。

しかし!自分と同じカードを出してもらうと、カードの数字を合計するので負けづらくなっていきます。3が二枚目で6、3枚目で9・・・とどんどん強くなります。



このゲーム、小さい数のカードが大量に入っていて、大きい数字は少ないため、みんなで協力して大きい数字に勝とう!という状況になるんですね。

自分が出した後に誰も大きな数字を出さないまま、また自分の手番が回ってきたら・・・

前に出していたカードを捨てるのは同じなのですが、山札から引かず!手札から新たに一枚出します。これでようやくカードが一枚減るんですね。

なお、誰かがカードを捨てた際に、同じカードを出している人はみんな自分の前のカードを捨て札にしますよ。

これを繰り返して、いち早く自分の手札を無くした人の勝ち! 最初ちょっとルールが分かりづらいかもね。

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軽く、大人数でワイワイ遊べるゲームですが(というか、少人数だとゲームバランスに難あり)

展開によってなかなか終わらないことがあり、(誰も上がれない)山札が尽きてしまうこともあります。

そんなときどうするのか?ルールブックに書かれていないんですよ。

また、小さい数字を最後に残してしまうと、ほぼ上がれないので、そこは少し考えてカードを出していく必要がありますね。

小さい数字が重なれば強いといっても、2や3では18,19といった強い数字に勝てるはずもないので・・・



頑張ってみんなで2を重ねていって、自分の手番が回ってくる直前で20のカードに吹っ飛ばされる。そんなブラックな笑いが起こるゲームです。

タイムストーリーズ:マーシー事件 クリアの為のヒント(ネタバレあり)

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先日、タイムストーリーズの拡張1「マーシー事件」をクリアしましたので、覚えてるうちにクリアのヒントを書かせていただきます。

※ちなみに5回目のランで、残りTUは10でした。(ビーコンは使用せず)最短距離を突き進んで、ダイス運に恵まれればもっと短縮できそうです。

以下、背景色と同じ色で書きますので、読む場合はテキスト選択、反転してご覧ください。(最低1~2回プレイしてから読むのをお勧めします)

















戦闘について

ほとんどの戦闘は回避できます。二回目以降のランでは好きな場所から始めることが出来ますので、強制戦闘はラストシーンぐらいです。

「町の入口」で強化武器を手に入れるのもいいですが、ランを重ねたら無視してもいいでしょう



「場所」について

なぜか、ゲーム中に「場所9」は登場しません(そもそもカードデッキに無い)
「場所7」は、「森」で写真を手に入れてから教会の男に渡すことで解放
「場所8」は、ハイスクールのリーダーと会話することで解放
「場所10」は、地図上にありません。ただ、2つのルートからたどり着くことが出来ます。




「マーシー」について

誰が本物のマーシーか、クリアの為には決断が必要となります。


街にいる被験者は全部で4人、その中の一人がマーシーです。各所を回って情報を手に入れていれば自然と一人に絞れます。

もう少しヒントが欲しければ下へ・・・




































・マーシーは1992年時点で何歳なのか?
・マーシーが街に引っ越してきたのは?
・マーシーの家族は・・・?

必要な情報は最初のブリーフィングで与えられています。この事前情報と、各所で手に入るカセットテープ、メモの情報を比較すると誰がマーシーかわかります。

マーシーの家族についての情報は、意外なところにあります。「器」のフレーバーテキスト、きっと流し読みしてますよね??



また、被験者たちのカードをよく見ることでも「ある法則」に気付くはず。ここに気付けば、情報を集めなくてもマーシーを割り出せます。

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浅草ボードゲームフリーマーケットに出展しました

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去る 7/2(日)、4年ぶりに東京で開催された一般参加可能なボードゲームフリーマーケット



「浅草ボードゲームフリーマーケット」

に参加しました!



思えば2013年の夏、一回だけで終わってしまった「東京ボードゲームフリーマーケット」http://tokyo.boardgame-freemarket.com/ ←皆さん覚えてますか

には一人の初心者として参加したものですが、あれよあれよという間にボドゲはあふれかえり、今や出展者側に。

今回は10人の共同出展で参加させていただいたので、個人では不可能な規模のブースとなりました! 会場内でも最大級のブースだったはず



当日のブースはこんな感じ。圧倒的物量

運営も大変考えられていて、時間差を設けて段階的に人が入ってくる仕組み。ギークの方ほど早い時間に入場してくるのですが、そういう方々はねらい目のゲームが決まっていて静かな立ち上がり。午後になっても会場内には十分な数のゲームが残っていて、運営グッジョブ!



午後になってもこの人数!

正直数年たたないと出品するほどゲームが溜まらないので、次は購入者としての参加かな?と思います。しかし楽しいイベントでした。ゲームを減らすことには成功したものの、新たなゲームも購入してしまったわけで。早く遊びたいと思います!

アンロック!

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閉じ込められた場所から脱出せよ! 最近のブームである「アナログ版脱出ゲーム」の新作が、早くも日本語版になりました!


---アンロック!(UNLOCK)---

ルールを覚えるのに必要な時間:10分
1ゲームの時間:60-90分
評価:☆☆☆☆



※写真は英語版です

まず箱を開けてびっくり。これ内容物がカードだけだね!シナリオが三本入っているとはいえ、コスパ悪いなぁ(笑) STEAMセールでインディーズゲームが1ドルで投げ売りされてるのを見ると、腰抜かしちゃうね。

というのはさておき、私はこのゲーム、非常に楽しめました。コスパがあれなので☆5はつけませんでしたが、お勧めです。

これから日本語版が出る「イグジット」シリーズとの違いは、アプリを活用しながら謎をとくという、アナログとデジタルのハイブリッド作品であるところ。



基本的にアプリは、時間計測タイマーなのですが、今見ているカード番号を打ち込むことで、「ヒント」を出してくれたり、アイテムを探すべき場所を指示してくれたりします。

このため、非常にスマートにゲームを進めることが出来ます!とてもGOOD!

ゲーム進行上、捨てるカードが指示されるので、考えるべきポイントが限定されてきます。難易度の高い最後のシナリオはプレイできていないのですが、「イグジット」よりもスマートなぶん、難易度もやや低い印象です。



最初のシナリオ、90分かかってしまいました・・・

なんとなく、「タイムストーリーズ」と比較されやすいのですが、あちらが「TRPG」的なプレイ感であるのに対して、こちらはパズルゲームです。ストーリー要素はあまりないので、タイムストーリーズが好きな人もいれば、こちらが好きな人もいるでしょう。



どのゲームにも共通して言えるのは、「ゲームはリプレイ性が重要」「プレイ時間の短いゲームはちょっと・・・」という方には絶対合わない、というところ。価格が高めなのは、遊ぶ人全員で割り勘して解決!というのではどうでしょうか?

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【新品】ボードゲーム アンロック 日本語版 (UNLOCK!)
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Keep Talking and Nobody Explodes

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一致団結して画面の中の爆弾を解除!しかも無駄にVR対応だ!



---Keep Talking and Nobody Explodes---

ルールを覚えるのに必要な時間:3分
1ゲームの時間:5分
評価:☆☆☆☆☆



ボードゲームではない・・・のだけど、アプリを使ったリアルタイム協力ゲームがたくさん出ている昨今、これをボードゲーム界隈の方々に知ってほしい!

ゲーム自体は、おなじみのSteamで配信されています。インディーデベロッパ「Steel Crate Games」の作品。



何をするかというと、PC画面内の爆弾を、紙のマニュアルを見ながら協力して解除!商品ページの説明では、「ローカルCo-op」と、PCゲーの用語で説明が書かれているけど、これはまんま、リアルタイム協力ゲームのシステムだ!



一人は爆弾と共に部屋に閉じ込められ、爆弾を解除する人。残りのメンバーは、爆弾を見ずに神のマニュアルと首っ引きで、解除者に爆弾の解除方法を伝えることになる。



二つのグループは、電話で話しているような設定なので、マニュアルを見ている人は爆弾がどのようなものか見られないし、解除者はマニュアルを見ることが出来ないぞ!もどかしい!

爆弾が爆発するまで、残された時間はたったの5分。つまり絶対5分で終わる、時間調整に最適なゲームww

無駄にすごいことに、VR対応なので、環境がある方は是非。グラフィックは割とチープだけどww



価格は1,480円。なお、ゲーム自体は日本語化されてないですが、紙のマニュアルは有志の方によって日本語化されているので、これを印刷すれば十分に遊べます。

マニュアルへのリンク


サンマロ

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アレアの中箱シリーズってさあ、ベガスもそうだったんだよね。軽いからラベンスバーガー本家のラインナップかと思ってたよ。

それはそうと、サンマロもダイスゲームだね。箱を開けてみると・・・ぱかっ! おお、ダイスとボードとペンしか入ってないよ!さすがダイスゲーム!




---サンマロ---

ルールを覚えるのに必要な時間:15分
1ゲームの時間:45-60分
評価:☆☆



アレアの中箱シリーズとして、2012年にリリースされたブラント夫妻(代表作:村の人生)のデビュー作。
このシリーズでは、グレンモアが特に有名な気がしますが、アレア大箱シリーズより手軽な、60分クラスのゲームがラインナップされています。ただ雰囲気が渋めですね。アーサー王なんか実に渋いです。

さてこのゲーム、発売当時もコンポーネントが簡素すぎることで話題になったんですが、ゲーム内容から考えてみると・・・

まともにコンポーネントを用意すると、たくさんの種類の木ゴマ、トークンが必要になるので、アレア中箱シリーズ価格に収まらなくなってしまったんでしょうね。

ペンで書かないとなると・・・

・お金トークン
・人物
・木
・家
・教会
・城壁
・商品

これだけ必要になってくる上に、教会は1-5の数字が、人物には7種の文字が必要になってきます。まあこれはシール対応でいいと思いますが。

たぶん悩んだ結果、ダイスゲームだし水性ペンで書かせよう!ということになったんでしょうねぇ。

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ゲーム内容ですが、3回まで振りなおし可能で、出目から一種類を選んで書くという、ダイスゲームのスタンダードに沿ったものとなっています。商品や商人を書いてお金を稼ぎ、木や建築士を書いて勝利点となる家を建て、・・・と、奇抜なところはありません。

プレイヤー間の絡みはほぼなく、個人ボード上でほぼすべてが完結します。唯一、海賊の襲撃というのが全員共通で発生するイベントです。



この海賊の襲撃、交差した剣の出目がでたら、共通のメインボードに✓していき、一定数を超えたらマイナスイベントが起きる・・・というものなのですが

この交差した剣の目も含めて、3回まで振りなおせるので、どれだけ残しておくかで他のプレイヤーを攻撃できるゲーム性なんですね。

つまり、自分は城壁の出目がたくさん出たから、都市の防御力が高い→海賊の襲撃に耐えられる ↓

他のプレイヤーは防げないから、わざと海賊の出目を残して襲撃させちゃえ!というゲームデザインなんだと思います。

こういうゲームどうなんですかね?ソロプレイ感が強いくせにここだけ妙にアクが強くて。私はこの感じ、あんまり好きじゃありません。

5人まで遊べますが、人数が多いとダウンタイムが長くなるだけなので、2人ベストでしょう。人数が少なくても、プレイ感はほぼ変わりません。

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あまりに評判が悪いので、プレイ機会を逃したゲームたち

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周りの誰もが持っていなくて、一回ぐらいはプレイできるだろうと思って買うゲームは多々あるんですが(XXL  族王など)

発売と同時に悪い評価が聞こえてしまい、買わなかったしプレイできなかったゲームたちを思い出してみます。

きっとすぐに市場から消えて、入手できなくなってしまうんでしょう。ここに書いておけば後で思い出すかもしれない。仕事をクビにでもなったらプレイしてみましょうか。



・私の村の人生

これが発売されたとき、ディアシュピールでクローズ会をしていました。すると隣の卓で、開封しながらプレイしている人たちが。そのプレイ後の表情をみて、買う意欲と、プレイ機会を失ったのです。村の人生ダイス版らしいよ




・504
ルールを読んだ時点で逃げ出した、奇才フリーゼのおふざけ全開作品。未プレイゲームに誘われて断ることは(人狼系以外では)あまりありませんが、こいつはお断りさせていただきました。



・トゥーリアの踊る塔

ウルムの黄金時代とこいつは、ほかの新作とバッティングしない絶妙なタイミングで販売されました。ウルムの黄金時代もなかなかでしたが、トゥーリアのほうが評判悪いですよね。



・マッシリア

世界的に評判が悪い稀有なゲーム。キックスターター出資でも色々あったみたいだし。QUIND GAMES版はナンバリングがあるので、ただ棚に並べとくという価値があるが、他の版は全くの無価値。



・人間ゲーム コンプレックス人狼

オープン会で出すバカはいないから、プレイされてるのを見ないのは当たり前なんだけど、このゲームって売れたのでしょうか?

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そっとおやすみとのからみで悪名高い「ゾン噛ま」や、絵柄が叩かれまくってる「王への請願」なんかも未プレイですね。あと萌え絵のボードゲーム。クローズ会で私の周りのメンバーが買わないのはもちろん、オープン会でも見ないのですが買い支えている層が違うのでしょう。



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ドミノ・42(トリックテイキング)

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ドミノを使ったトリックテイキングの決定版。W6のドミノで遊べるのも地味にうれしい。W9やW12より手に入りやすいですしね。



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ドミノでトリックテイキング?だってスートが無いじゃん!と最初は思うのですが(そもそもドミノ倒し以外で遊ぼうと思わないか)

これがなかなかどうして、本格的なトリックテイキングを楽しめるのです。W6(ダブル・シックス)のドミノ牌は全部で28枚なので、見通しが良く、1ラウンドが短いのもうれしい。


このゲーム「42」は、テーブルで向かい合った二人がチームとなって戦う、マストフォローのトリックテイキングです。4人専用。

ビッド式なので、ビッドを成功させたチームと、その成功を阻む側に分かれます。

まずは得点関係から。これは簡単です。



・1トリックとったら1点
・足して10になる牌は10点 [6-4] [5-5]
・足して5 になる牌は5 点 [5-0] [4-1] [3-2]

1ラウンドは7トリックなので、全部点数を足すと42点。このゲームの名前通りですね。

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さて、ビッドは下限を30点として、[1-0]を持っているプレイヤーから時計回りに行います。ただし1順のみ。

最高は42点ですが、これ以上のビッドも可能です。42点の次は84点(2マークと呼ばれる場合も)です。

ビッドが終了したら、競り落とした人が切り札スートを宣言します。

切り札は数字の1-6、もしくはノートランプです。
ルールによっては、ダブル牌を切り札として宣言できる場合があります。
この場合、6-6が一番強く、0-0が一番弱い、独立した一つのスートとして扱われます。

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競り落としたひとからリードで、7トリックを戦います。

ドミノ牌は、牌に書いてある数字どちらかでスートのフォローが出来ます。ダブル牌以外は、各牌がスートを二つずつ持っているんですね。 



リードプレイヤーの牌をみて、大きいほうの数字がフォローすべきスートです。ただし小さくても切り札の数字が含まれていたら、そちらをフォローします。

↑の写真では、4-4のダブル牌がリードだったので、全員が4のスートをフォローしています。勝つのはダブル牌を出したリードプレイヤーです。

※慣れないとリボーク(フォローできるのに別の牌を出してしまう)しやすいので、最初の一ラウンドは手札公開で練習するのがいいかも

点数計算は、以下の通りです

攻撃側が宣言した数以上に点数を取った場合は、攻撃側にビットした数、
(42以上を宣言した場合は、その通りに入ります。一挙126点とか)

防御側はトリック中に取った点数がスコアに入ります。
攻撃側が宣言した数より取れなかった場合は、攻撃側は0点となり、防御側には攻撃側がビットした点数とトリック中に防御側が取った点数がスコアにはいります。

これを繰り返して、正式ルールだとどちらかが250点を超えるまで戦います。お試しでは150点ぐらいがいいかも?

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戦略としては、競り落として攻撃側になったら、まず切り札の強い牌からリードして切り札スートを枯らし、

あとは他のスートのダブル牌をリードして、得点が高い牌をあぶりだす感じですね。

ただ、確実に勝てる牌がなくなってからが問題で、チームメイトに勝ってもらうようなリードのしかたが求められます。

防御側になったらどうすればいいのか?うまく勝てる戦略がまだ見えてないので、もうちょっとやりこみたいですね。

メキシカントレインやチキンフットは、子供でも遊べる反面、この「42」は大人のゲームです。じっくりどうぞ。

オルレアン(ルール調整後のプレイ)

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舞台はフランスの都市「オルレアン」。あなたはオルレアンの有力貴族となり、従者をひきいて都市の発展を目指します。 ただし!従者たちはなぜか袋の中にはいっており、誰が出てくるか引いてみるまで分かりません・・・



---オルレアン---

ルールを覚えるのに必要な時間:30分
1ゲームの時間:120分
評価:☆☆☆☆☆


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ライナー・シュトックハウゼンが、「シベリア」の問題点を克服して世に送り出した本作。根幹にあるのは「チップを引いてそれを配置し、アクション」なのですが、デッキ構築要素が追加され、より洗練されています。



大き目の個人ボードとメインボード、そして共通のチップ置き場となるサブボードもあるので、日本の住宅事情に優しくない・・・

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枝葉のルールはありますがやることは簡単で、「能力レベルに合わせてチップを袋から引く」→「ボードに配置する」→「アクション実行」を18ラウンド繰り返すだけです。

18ラウンドと聞くと、なげー!と思ってしまいますが、各ラウンドは短いため、そこまで重量級のゲームではないです。中重量級といったところ。



最初はプレイヤーカラーの帯がついた、4枚の初期チップ(通称:親戚)が配られ、全員同じ状況でスタートします。この初期チップだけは、イベントで失うことが無い、常にプレイヤーと共にあるチップなのです。



毎ラウンドの初めに、ラウンドタイルがめくられるのですが、そのラウンドの終わりに、表示されているイベントが起きます。(ここに公式のルール調整が入りました。BGGをチェック!)

ペストでチップを失ったり、税金を取られたりと、大体マイナスイベントです。
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第一ラウンドは4枚を置くだけ。各アクションの下には必要な種類のチップが指定されていて、
基本的に指定されたものしか置けません。しかし、アクションで獲得できる黄色い人物チップはオールマイティとして使えます。

アクションは大別すると

・チップを獲得しつつ自分の能力を高めるアクション

・移動&建築アクション

・公共事業アクション

にわかれます。

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チップ獲得&能力強化系は、

袋から引けるチップの枚数が増えたり、

チップを置くスペースに「歯車」を置いて、チップ配置をしなくて良くなったり

といった効果に加え、新たな人物チップを獲得していけます。

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移動&建築系は、

陸路や水路での移動

自分の交易所の建設

が行えます。移動していくことで道に落ちているチップが拾えるのですが、これは
税金イベントの支払いに使ったり、最後には得点になったりします。

交易所は最終得点につながります。

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公共事業はちょっと特殊で、個人ボードの公共事業アクションに配置したチップを、
全員共通の公共事業ボードに置いていきます。



これが公共事業ボード。それぞれの効果は弱いんですが、ここにチップを配置することで、ドミニオンでいうところの「カードの廃棄」ができます。得点の方向性が決まると、あまりデッキに入っていてほしくない(袋から引いてくると邪魔)なチップが出てくるため、公益事業に送ってお役御免とするのです。

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18ラウンドを終えたらゲーム終了。移動で手に入れた作物チップのほか、



メインボード下部の「知識トラックを進んだ数」×「人物チップの枚数」分の得点が入ります。得点倍率を上げる、重要な人物チップは、能力トラックを進めていくほか、公益事業などで手に入ります。

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最後に、ルール調整についてですが、主に「イベントの扱い」と建物建設で獲得できる「浴場」タイルについて変更があります。

イベントについては、初版ルールは6種類のイベントが各3枚、計18枚のタイルをごちゃ混ぜにして、各ラウンド一枚ずつ引いていったため・・・

マイナスイベントが最初の3ラウンドで来たりすると、非常に残念なゲームとなりがちでした。



調整ルールでは、6種を一塊にして3つの山を作り、各山をシャッフルしたため、ある程度イベントが均等に出るようになりました。また、マイナスイベントの効果も後半ほどきつくなる傾斜が入ったので、非常にバランスが取れました。



そして「浴場」 このアクションを使うと、袋から3枚のチップを引いて即座に2枚置けるというバランスブレイカータイルだったのですが、「2枚引いて1枚置く」という弱体化がなされました。まあ、初版の時点でこの「浴場」を抜いてプレイするという遊び方が一般的だったのですが。

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もうあまり話題に上ることがないゲームですが、BGGレートは8.1! BGG総合ランク堂々27位のゲームです。

ルール調整後、さらに良いゲームになったので、発売当時に遊んで悪い印象を持たれた方はぜひ調整ルールを試してみては?? まだ日本語版の在庫もあるようですね。



ポーカーブル

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涼しい顔をしながら、ビッドを吊り上げ!でも内心はドキドキ。大人数推奨の、ポーカー meets ライアーズダイス なゲームです。

---ポーカーブル---

ルールを覚えるのに必要な時間:10分
1ゲームの時間:30-60分
評価:☆☆



先日参加したゲーム会で教えてもらった、ポーカー&ブラフ(ライアーズダイス)なゲーム。

各自手札は一枚。自分の手札だけをみて、どこまでの役ができているか予想して宣言。

役は ハイカード < ワンペア < ツーペア < スリーカード < フルハウス <

   フォーカード < ストレートフラッシュ の順番。 

宣言やゲームバランスの都合上、フラッシュとストレートはありません。

宣言はランクと役、どちらもいいます。 「♣10のストレートフラッシュ」 と宣言したら、 ♣10 ♣9 ♣8 ♣7 ♣6 ってことですね。

次の人は、役を吊り上げるか、同じ役の中でランクを吊り上げる。そんな高い役出来てねーよ!と思ったらブラフを宣言。

ブラフ宣言がなされたら、全員手札を公開して確認。ちなみに宣言とぴたりじゃないとビッド成功にならない。 例えば3カードをの宣言の場合は、「Aのスリーカード」等と宣言して、ランクと役があってないとダメ。

※ただし、上位の役に下位の役が内包されてる場合はOKです。

※例えば、Aと10のフルハウスが場にできていて、宣言がAのスリーカードだった場合。これは成功です。


これを繰り返して、マイナス点が4点になった人は脱落。最後の一人になるまで続けます。まあ長いので、途中で切り上げるか、脱落の点数をもっと少なくしても、とは思います。

なお、ビッドやブラフ宣言の失敗で、マイナス点をもらった人は、次のラウンド手札が一枚増えます。マイナス点が積み重なると、どんどん手札が増えて、情報が増え、勝ちやすくなります。

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プレイ感ですが、これビッド厳しくない? ランクも当てなくちゃならないので、スリーカードやフォーカードはまだしも、フルハウスを当てるのがつらい。

プレイ時間も長いし、あまり面白くないな、というのが率直な感想。もっとテンポ良く遊べるルールを考えるか、普通にダイスゲームのブラフをやった方が面白いんじゃ? という印象。

宣言以上の役が出来ていたらOK、というルールでも遊べますが、そうすると急にビッドが成功しやすくなっちゃうのかなあ。それにギャンブルゲームだし、このプレイ感だったら飴ちゃんとか賭けないと・・・ね。


ゾンビーズ!!! (Zombies!!!)

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プレイヤー:おーい!助けてくれ!周りがゾンビだらけで困ってるんだ!

ヘリ:いや、ヘリポートまで来てくれないと助けられないよ。そんな狭いところに着陸できないし。あ、それとヘリに乗れるのはあと一人だけなので早い者勝ちね。




---ゾンビーズ!!!---

ルールを覚えるのに必要な時間:5分
1ゲームの時間:60-分
評価:★



プレイ画像は、アプリ版です。

冒頭の説明文だけでルールの半分ぐらい解説が終わってるんですが。10年ぐらい前に発売されたゾンビすごろく。 いや、ほとんど運なんですよこのゲーム。

・手番の最初に、ランダムに引いた町タイルをマップに置きます・

・さいころを振って、移動します。移動途中にライフや弾丸が有ったら拾います。



・ゾンビと同じマスに入ったら戦闘!ダイスをふって4-6なら勝ち!
1-3なら、弾丸を支払って目を上げるか、ライフを支払って振りなおし!

・手番の最後にチャンスカードが引けるよ!カードはテキストで指示された場所・タイミングで使えるんだ。



・ヘリポートのゾンビを殲滅して脱出したら勝ち! or ゾンビを25体倒したら勝ち!

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とまあ、ルールは非常に簡単です。

徹底的に運ゲーなのは、わざとそういうつくりなんだと思います。現に一定のファンがいて、拡張セットが9つ! 出てますし。

ただ、大量のゾンビフィギュアやB級映画ノリを楽しめないと、全く面白くないゲームでして。

プレイ感覚は、マップ付きのクトゥルフダイスを遊んでいるかのようです。 ヒット・ザ・ロードが神ゲーに思えますね。

プレイして思った問題点として

・ヘリポートが見つかるまで、積極的に行動する意味が薄い。ヘリポートタイルが配置されるまで待って、配置されたらダッシュすればよい。



・イベントカードの効果が地味。バカゲーなんだからもっととんでもない効果の奴が欲しい。



・手番フェイズの最後に、ゾンビダイスを振って出た目の分ゾンビを移動させるが、正直面倒なだけ。プレイヤーを視認しているゾンビは自動的にプレイヤーの方に、一歩移動、でいいんじゃないの?

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とまあ、正直言ってつまらないのですが、このゲームの価値は


大量のフィギュアを塗れる

というところに見いだせるので、ゲームはおまけなのかもしれません。

拡張を入れると、ゾンビにバリエーションが出て多少面白くなるのでしょうか?ほら、ゾンビ犬とか爆発ゾンビとか欲しいじゃないですかー。

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フォックス・イン・ザ・フォレスト

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なんか話題になっている気がする、二人専用トリックテイキング。
地味で重めなプレイ感だが、二人専用トリックテイクというニッチな需要に応えてくれる一品です。




---フォックス・イン・ザ・フォレスト---

ルールを覚えるのに必要な時間:10分
1ゲームの時間:20-30分
評価:☆☆☆☆



2人用トリックテイクなので、搦め手の変態トリテかと思いきや、普通のマストフォロー、切り札有のトリテです。



カードは3スート 1-11。 両名に13枚を配り、残りは山札です。

山札の一番上を表にし、これを別に置いときます。ここに示されたスートが切り札です。普通ですね。

このゲームの特徴は、奇数カードにある特殊効果。それぞれカードの強さに合わせた効果になっており、読みあいが熱くなります。



1 SWAN このカードで負けると、次のトリックのリードをとれる

3 FOX  手札と切り札表示カードを交換する

5 WOODCUTTER このカードを出したら、山札から一枚カードを引き、手札を一枚 山札の
          底に入れる

7 TREASURE このカードを獲得すると、即座に1点を得る

9 WITCH  場に出すと、切り札スートの9扱いになる(ただし、両者9を出したら無効)

11monarch     このカードでリードすると、相手は同スートの1か、同スートの一番高いランクのカードを出さなければならない。

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この特殊効果がもれなくついてくるので、結構考えます。あまりスピード感のあるゲームではないですね。



ラウンド終了後、獲得トリック数に応じて点が入ります。


何ラウンドか繰り返し、どちらかが21点に到達したら終了です。ショートゲームルールもあるので、お好きな方を。

二人専用トリテって、トランプ以外だとロウボートとか…とにかく選択肢が狭かったので、このジャンルの新作はとにかくありがたい!機会があったらどんどんプレイしようと思います。



パパ・パオロ

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ひっそりと発売されていた QUIND GAMESの2017年作品。各所でまったく話題になっていませんが、手堅いシステムを組み合わせた良ゲーですよ。



---パパ パオロ---

ルールを覚えるのに必要な時間:25分
1ゲームの時間:90-120分
評価:☆☆☆☆



事前情報が全然なかったのだが、雰囲気の良い箱絵とプレイ時間90分という要素だけで購入した一品。結果的には、目新しい要素は無いものの、手堅く安心して遊べる佳作でした。

(ゲームプレイ部分以外で問題があるのですが・・・w)



コンポーネントはこんな感じ。大量の木ゴマと、シールがついているので、まずシール貼り付け作業をしなくてはいけません。これが実に大変です。別に貼らなくても遊べるんですが、ただの四角い木より、ピザのシール貼ってあった方がいいですよね!がんばりましょう!

あ、このゲームはピザを届けるワーカープレイスメントですよ。いやあ届いて初めて内容を知りましたね。

メインボードに個人ボード。それから個々に獲得したタイルを並べるスペースが必要なので、広いテーブルを使いましょう。



セットアップ完了! 目がチカチカします!

前述した問題ってのがこのこと。かなり視認性が悪いのです。個々のタイルの色つきの屋根が重要なファクターなのですが、特に黄色がわかりづらい!

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ゲームは ワーカーによるアクション選択 → 競り → ピザの配送

という流れを5ラウンド繰り返します。



ワーカーは4人で、タイルを獲得して自分の街に配置するか、ワーカーを置いた縦軸横軸に描かれているアクションを行うか。

アクションもベーシックなもので、お金をもらう、ピザを配達する、ピザを焼く、支店を出店する、の4種類だけです。

全員が全てのワーカーを配置したら、競りに移ります。何を競るかというと、「ピザの需要」を競るのです。



このようなタイルが人数分並んでいて、ピザを配達できる距離と、何枚のピザを配達できるか、ということが描かれています。

競りはところてん式で、他に採用しているゲームで有名なのは「アメン・ラー」ですね。誰かが自分と同じタイルに、高い値を付けたら競り合う形式のやつです。

競りが終わったら、高値を付けた順にボーナスタイルを獲得して、ピザの配送。



自分の前に作った町には、色のついた屋根が書いてあります。これらがピザを欲している家で、タイルに描かれた距離と枚数の上限まで、ピザを配達できるのです。

配送人はUターンできないので、「フードチェーンマグネイト」の飲物仕入のように動く必要があります。別々の方向に行きたいのだったら、個人ボードの能力値を上げて、配送人を増やしましょう。



配達した結果、一つのタイルの色つき屋根に全て配れたら対応した色の能力レベルが上がります。(個人ボードのやつね) ピザを焼くときボーナスがついたり、単純にアクションでもらえるお金が増えたりします。

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以上の流れを繰り返し、5ラウンドを終えたらゲーム終了。配達したピザが一枚一点なのに加え、能力値を上げていくとボーナスがもらえます。

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丁寧に造りこんである良作です。バランスが悪い部分も見当たらず・・・

・ワーカープレイスメント部分については、ボード外周に置いてあるお金を取れる様に置く、という目標を掲げることでダウンタイムを短くし

※ちなみに、このお金は全員のアクション選択後、縦軸と横軸のマジョリティをみて、ワーカー数最多の人が取れます。タイの場合はお金に近い方が取得

・競りについては、弱いタイルを取得してしまった人が、次のラウンドの一番手を取れるという納得感の高いルールになっています。



悪いところと言えばやはり視認性。ボードゲームバーのような、照明が暗い場所で遊ぶとちょっと厳しいのではないでしょうか。特に黄色い屋根ね。

↑の写真なんか、手番順トラックなんですよ。わかりづらい!植込みの本数が順番を表しています。

今国内流通している分が品切れになると、一気にレアゲーになる気がしてならないので、気になる方は早めにゲットするといいですよー。


ストロッツィ

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このゲームは、メディチ・ストロッツィ・バルディシリーズの3作目です! とマニュアル記載がありますが、バルディってゲーム、あったっけ? そもそもバルディって誰?



---ストロッツィ---

ルールを覚えるのに必要な時間:10分
1ゲームの時間:60分
評価:☆☆☆☆


メディチ・シリーズ3作の最終作、ストロッツィ です。

他の二作、メディチ と メディチ対ストロッツィは、名作ながらも初見では値付けの相場がつかみづらい、ややとっつきづらいゲームでした。

ところがこのストロッツィでは、手元に3枚のタイルが与えられ、それを使ってカードを獲得するか、見送るかというシンプルな構造に。プレイ感覚としては「ラー」を更に単純化したようなゲームになっています。遊びやすい!



コンポーネントはこれだけ。すっきり。

メインボードには4つのチャートが書いてあり、真ん中のイタリア地図はただのフレーバーですww



手番になったら、カードを一枚めくるだけの簡単なお仕事。めくったカードに対して、3枚のタイルのいずれかを使うか、パスします。

ここで、ドクロのタイルを使えば即時、手番プレイヤーが獲得です。

速力+1 か 商品タイルを使ったら、時計回りに一巡競りを行います。といっても、ドクロタイルを使うかどうかという選択肢だけなので、簡単

だれかがドクロタイルを使えば、その人がカードを獲得して「獲得した人の左隣」の人が次のカードをめくります。

※手番プレイヤー以外の人が、競り落とせるのは「ドクロ」使用時だけです。

手番プレイヤーがタイル使用をパスしたら、左隣の人に選択権が移ります。全員がパスしたら、そのカードは捨て札になり、同じプレイヤーが次のカードをめくります。

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獲得したカードは、3つあるチャート いずれかを選んで、その隣に置きます。同じプレイヤーが、一つの港に複数の船を置くことはできません。

港はそれぞれ対応した商品があり、カードに描かれた商品の個数分、チャートが上がります。港に対応した商品以外が描かれていても無視します。

※この時、商品タイルを使って船を獲得していたら、チャートの上がり幅が+1されます。



また、カードには巻物 が描かれている場合があり、これはフィレンツェ(ボード左上)のチャートがあがります。フィレンツェだけは、カードをどこに置こうとも上がります。



もし、カードに青い四角がかかれていたら、発展タイルを獲得です。場に公開されている中から、欲しいものを一枚選びます。

チャートの同じ位置に駒が入ったら、左づめで配置します。あとから来た駒が右側になります。

船カード自体も、帆に描かれている数字順に並べます。これも同じ速力があったら、左詰めにします。

※このとき、+1タイルを使って船を獲得していれば 速力を+1とみなします。

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全員がタイルを使い切るか、カードの山が尽きたら一ラウンド終了です。得点計算に入ります。

・各港毎に、チャート1位の人が15点 2位10点、3位5点
 チャートの左側に位置する人が上位の為、同着はありません。

・各港毎に、速力が一位の船の人は15点 2位10点 3位5点
 これも、より左側に位置する人が上位です。

・フィレンツェの港に対しても、同じ点数を適用。

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これを3ラウンド繰り返すのですが、最後のラウンドだけ、今まで集めてきた「発展タイル」の得点が入ります。

科学・建築・芸術の各分野に対して、一位30点 2位20点 3位10点です。
なお、同着の場合はフィレンツェの港の順位が高い方が、点を獲得します。

もちろん点数(お金)が多い方が勝利!

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めくられたカードに対して、獲得したいかしたくないか? 手番以外のプレイヤーは、海賊を使って横取りするかしないか?

タイル自体には価値が描かれていなく、 海賊 > 他の2枚 という強さの為、競りともいえないような 思い切った単純化がなされています。

次にいいカードがでるかも・・・。でもあんまりパスしてると、船が3隻揃わないかもしれない・・・(山札が切れると、自分のタイルを使い切る前にラウンド終了なのです。)

この洗面器我慢比べを、延々続けるゲーム感になっています。要は坊主めくりなんですね。

「メディチ」の値付け感覚が苦手な方、「メディチ・カードゲーム」では単純化されすぎ!と思った方。

ストロッツィ はどうでしょうか?

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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DEPARTURE

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脱出ゲーム製作団体 Movie Rockによる、封筒に収まったアナログ×デジタルのゲーム。コンポーネントはカードと二つ折りの紙だけと簡素なものだが、デジタルコンテンツはCGムービーを交えた豪華なものとなっている。



ただし、アプリではなくあくまでもブラウザ上で動くので、オンライン環境が無いと遊べない。逆にいうと、ブラウザが搭載されていればスマホでなくても動く。PCでもゲーム機でも。

ボードゲーム畑の方々ではなく、脱出ゲーム畑の製作チームなので、もしかしたらデジタルコンテンツメインなのかな?と思ったがそんなことはなく



デジタル側は、あくまでも状況説明やマップ間移動に使われるだけなので、謎解きはもっぱら
封筒の中身で行う。紙のカードならではの解き方もふんだんに含まれており、ちゃんと考えないと解けない。



問題は大まかに6つのセクションに分かれており、

一つクリアしたらブラウザに答えを入力→ムービーを見て移動

という流れになっている。

最初はごく簡単な問題なのだが、セクション5からかなり難易度が高くなり、ヒントを見ないと
クリアが困難になってくる。

実は最後の問題は解法がわからず・・・

※ネタバレしない範囲で書くと、目指す色の組み合わせがなぜあれになるのか?が良くわからない。
ヒントもそこは詳しく書かれておらず、次の段階の謎に移ってしまっている。
最後はこの答えになるから、この前の段階の色はこれだな・・・ というやり方でクリアはできるが・・・。
もしMovie Rockの方々、この記事みたら解法を教えてください。

ヒントが段階わけされており、全部見るとほとんど答えが載っているためクリアできないって
ことはないのだが、答えを見せられてクリアしているので若干モヤモヤが残った。

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アプリの脱出ゲームの中には、「とりあえずクリックできるところを探して、ひたすら怪しいところをカチカチする」というものも多いですが、そういった作品とは一線を画すコンテンツとなっています。

※ただ、クリック作業ゲームが悪いかというとそうでもなく、ゆったりとストーリーを楽しむポイント&クリックゲームならそういうのもアリ。

ちょっと難易度の上昇率が激しいので、気軽にパズルを楽しみたいというときには不向きかもしれません。
ただ、Movie Rockの他のゲームをプレイ済みで、解法に「アタリ」を付けられる場合は難易度が若干下がるかも。

最後になりますが値段が [1,000円] という安さなので、気軽に購入して遊べます。是非今後も色々作っていただきたいですね。

パンデミックレガシー:シーズン1を遊んでいます。

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※はじめに

パンデミックレガシー シーズン1 赤箱:青箱

パンデミックレガシー シーズン2 黄箱:黒箱

これらはそれぞれ、中身が一緒です! ポケモン赤緑のような違いはないですよ(←例えで世代がばれるww)

セッションメンバーを替えるときに、色で使い分ける、といった用途が想定されているようです。

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ものすごく今更ながら、2017年夏から遊び始めたパンデミックレガシー。

今、実時間でもゲーム内時間でも、半年ほど経過し、自分の中でとても好印象のゲームです。

同じ協力ゲームくくりで(結構毛色が違うけど)、2017年に遊んでいる「タイムストーリーズ」との比較になるんですが

先ず1セッションが短い。タイムストーリーズは、一度ゲームを始めると2-3時間は覚悟しなければなりません。タイムストーリーズは一応ゲームの箱が「途中セーブ対応」になっていて、各キャラクターのパラメータを保存したまましまえるのですが、

社会人にとっては次のセッションが数か月後、というのも珍しくないので、前の状況を忘れてしまいます。途中保存は現実的でない。

その点パンデミックレガシーは、ゲームがぐっと「軽い」ので、よりライトに遊べます。また、気軽に遊べるという点で元のパンデミックが対象にしていた、「ややライト寄りのゲーマー層」を取り込むことが出来ますね。

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もちろんゲーム内容を明かすことが出来ないんですが、箱及び値段がが巨大になった分だけ、いろんな仕掛けがありますよ。



私自身は、元のパンデミックだとちょっと物足りない・・・ ボードゲーム布教のために、まだゲーム始めたばかりの人と遊ぶかな?ぐらいの印象だったのですが、いやレガシーはすごいですね。中量級のセッションを繰り返しながら、どんどん密になっていくゲーム。後戻りできない緊張感。

パンデミックがBGGランキング一位なの? あのゲーマーズゲーム偏重のランキングで? といぶかしんでいたのですが、一般的な「ボードゲーム」のイメージを大きく逸脱しているし、ゲーマーから見ても驚きの連続。



最近発売された「パンデミックレガシー:シーズン2」では更に予想を裏切ってくれるのでしょうか? さっそく買っちゃいましたよ。そもそもゲームマップが大きく異なりますね!




[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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産業の時代

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いまさらですが、マーティン・ワレスが名作「ブラス」をリメイクして世に送り出したゲーム「産業の時代」を遊ぶ機会に恵まれました。



ワレス御大は、この手のリメイク(ブラッシュアップ?)が多いですね。元のゲームが重厚長大で、細かいルールまみれ→ちょっとだけルールを簡略化して洗練した作品に。というパターン。

で、この「産業の時代」ですが、なぜか日本語版が発売されており、入手が非常に容易です。売れ残ってるのか、5年前に発売された日本語版であるにも関わらず、普通に買えます。

元々3~4時間かかる重量級ゲームとして名高い「ブラス」を、多少ライトにした、との触れ込みなのですが、両者の違いを見てみると・・・



・プレイする時代が「鉄道時代」のみになり、中間決算処理がなくなった
 →これはプレイ時間短縮につながりそうですが、いくつかの理由により、あまりプレイ時間は短くなっていません。依然3時間級のゲームとなっています。詳細は後述



・「地域カード」が特定の街対象→特定のエリア全域対象 と強化された。
 →プレイ感覚をライトにするつもりの変更なのでしょうか、相対的に地域カードがとても強くなった印象です。手札に地域カードが来るかどうか、が、かなりプレイに影響します。



・個人ボードがついた
 →個人ボードは、ブラスでもぜひ欲しいところです。これはブラスに勝っている点ですね。



・建物タイルからの得点/借金のルール/国外販売ルールの単純化
 →ここは賛否両論あると思います。処理は単純化されてるのですが、ゲームの底が浅くなってしまったような・・・。



・鉄も、石炭と同じように線路で接続されてないと運べなくなった

 →「ブラス」では鉄の輸送に運河や線路は必要ありませんでしたが、産業の時代では必要です。もともとゲームバランス調整で、輸送路が必要ないルールだったと思われるので、産業の時代のほうが納得感が高く、シンプルなルールになっています。

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さて、様々な単純化が図られているにも関わらず、なぜゲーム時間が短くならないのか?

それは、「カード不要アクション」の存在が有るからです。

元の「ブラス」は、ウォーゲームのカードドリブン方式のように「何のアクションを行ってもカードを一枚捨て札にする」ゲームでした。

研究開発を行っても、パスをしても、線路を引いてもとにかく一枚捨てるのです。これによって、後に残しておきたいカードを捨てざるを得ない状況に頭を悩ませ・・・深いゲーム性を実現していたのですが

「産業の時代」では、線路を引いたり研究開発をしたり、というアクションではカードを使いません。にもかかわらず、ゲーム終了条件は「山札が尽き、更に誰かの手札が尽きたラウンドで終了」のため、ゲーム展開によってはプレイ時間がずるずると伸びるのです。

ある程度トッププレイヤーと二位の得点差がつき、トップがカードをどんどん引き出すとゲームが収束に向かうのですが、点差がついていないと長引きます。

この点はBGGのフォーラムでも議論されており、ヴァリアントとしてブラスのカード消費方式、つまり何のアクションでもカード一枚消費。手番は2アクションなので、手番開始時にカード二枚補充、

というルールを採用する方法が考案されています。ちょっと乱暴な気はしますが。

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総じて、「これやるんだったらブラスやればいいんじゃない?」という範疇にとどまってしまっており、非常に不遇な作品でした。「ブラス」の拡張マップを遊ぶ気持ちで購入するか、ワレスコレクターならどうぞ、という感じ。「ヴィア・ネビュラ」ぐらいの軽さに抑えてれば活躍の機会があったんだけどなぁ。

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ハンザ

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ハンザ同盟、かつてバルト海沿岸地域の貿易を独占し、ヨーロッパ北部の経済圏を支配した都市同盟です。このゲームでは、プレイヤーはバルト海を航行する商船のオーナーとなり、より大きな儲けを得ることを目指します。

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---ハンザ---

ルールを覚えるのに必要な時間:20分
1ゲームの時間:60分
評価:☆☆☆☆



このゲーム、「カリフォルニア」や「チャイナ」と同じく、アバクスの薄い箱に入ったシリーズの一つです。収納にとても優しい。



シリーズの他のゲーム同様、さっぱりしたコンポーネントで、ピュアユーロゲームの様相を呈しています。いや、実際ピュアユーロなんですが。

商船を動かしつつ商品を売り買いするのですが、売ってもお金になるわけではなく、得点に変換されます。一方、お金は毎手番3金手に入るので、どちらかというと お金=アクションポイントという意味合いが強いです。移動や仕入にお金使うし。

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ボードを広げたら、各都市に商品を配置し・・・



その後、プレイヤーは手番順に2個ずつ、「販売所」を置いていきます。これを三回繰り返すので、ゲーム開始時には自分の販売所が6個存在することになります。

※ただし、この初期配置で船がある都市「コペンハーゲン」には配置できません。注意。

更に、ボード上に商品(樽の絵が描かれているタイル)を配置していきます。全て配置したら、残りの商品を5つの山に分けてボード端に積んでおきます。商品山の最後、5つ目に手がかかったらゲーム終了フラグです。

セットアップが終わったらゲーム開始なのですが、ちょっととっつきづらいルールです。ゲーム的というか、直感的でない。

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・手番の最初に3金受け取れます。

・商品の補充を選択することが出来ます。1金を払って、ボード上の空いた商品スペース全てに商品を配置します。なるべく他の人にやってもらいたい行動ではあります。

・その後、お金の続く限りアクションを行ってOK。アクションは



a)ボードの線に沿って船の移動:一歩で1金使います。



b)商品の仕入れ:船がある都市の商品を一枚取ります。この時1金払うのですが、もし販売所の数が単独トップのプレイヤーがいたら、その人にお金を払います。 トップタイだったり、誰も販売所を建てていなければ、銀行に払います。



c)販売所を建てる:商品タイルを一枚払って、都市に販売所を建てることが出来ます。建てる数は、タイルに描かれた樽の数までOKです。



d)商品の売却:同じ色の商品タイルを、「二個一組」で売れます。単独はダメですし、3個組で売るのもダメです。 売却した商品は裏返して、そのまま手元に置いておきます。お金がもらえたりはしません。
また、誰かが商品を売却すると、なぜか他のプレイヤーは、同じ色の商品が手元にあれば一つ捨てなくてはいけません。納得いかないですねw

※手番の最後に、3金を超えるお金と、3枚を超える未売却の商品は捨てます。税金として取られてる、というイメージ。

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これを繰り返していくと、商品山が枯れていくので、最後の山を使い始めたら最終手番です。

得点は、商品タイルが一枚一点。売却して裏返っていれば、更に樽の数分だけ得点が入ります!

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ゲームとして面白くなるようにつくられた、ソリッドなルール、そして地味な見た目。
全く前知識がないと、遊ばれづらいゲームではありますが・・・ぜひ遊んでみてください!
狭義のボードゲーム、いわゆる「ユーロゲーム」といわれる物はこういう感じか!という体験が味わえます。

私、ボードゲームは平積み派なので、このアバクス薄箱好きなんですけどねー?最近はこの薄箱でないですね・・・・。



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